事業内容の説明

事業の内容等

(1)事業の趣旨・目的等について

ⅰ)事業の趣旨・目的

 北海道経済産業局は、平成23年度に「北海道ITアジャイル戦略」を策定し、令和2年度の北海道IT産業の売上高を6,000億円、雇用を25,000人に目標設定し、関係自治体やIT業界等と連携してその達成に向けた取組を推進してきた。平成28年度は、売上高は4,306億円、雇用は20,808人と、着実に成長してきているが、平成30年度発行の北海道IT推進協会レポートでは、道内のIT事業所が抱えている経営課題のトップ3は、「人材の確保・育成」64.8%、「営業力の強化」53.8%、「技術力の強化」53.1%であり、技術者や営業人材の確保と強化が目標達成のキーポイントとなっていることが判った。

 本校は、平成29年度までの中核人材育成事業で、社会人学び直しのためのアジャイル型システム開発技術者育成プログラムを開発し、札幌と大阪で社会人再教育の研修を実施した。本事業では、地域情報産業と連携して社会人技術者育成を継続して行うとともに、その育成プログラムをベースに在校生向けの実践的な教育プログラムを開発・実施し、アジャイル開発のプロジェクトにすぐに参加できる卒業生を多数輩出する。また、彼らの活躍の場を広げるために地域コンソーシアムの構築支援も行う。

ⅱ)学習ターゲット、目指すべき人材像

 専門学校の在学生および現役社会人IT技術者を対象に、アジャイル型システム開発に適したプログラム言語・フレームワークおよび高品質・高生産性につながる開発手法やプラットフォームを利用した開発方法を教授し、豊富な実践的演習課題への取組を通じて、アジャイル型システム開発チームの一員およびリーダーとしてプロジェクトに参加し、即戦力として開発作業に従事できる人材を育成する。

(2)当該教育カリキュラム・プログラムが必要な背景について

  • 北海道の地域創生
    北海道は、観光、農業(酪農含む)を中心に地域創生を推進しており、それらの産業の活性化にはICTやIoTの活用が必要不可欠な要素となっている。システムの開発や保守・更新、活用の指導等において、開発者が近くにいることがその産業のICTやIoTの高度利活用に大きく影響するので、北海道の情報産業においては北海道の地場産業から直接受注を推進する事業スキームの構築が求められている。その ためには、北海道の情報産業全体が、まず技術力・資金力・信用力等において高評価を獲得しなければならない。

  • 我が国情報産業の多重下請け構造からの水平分業型へのシフト
    我が国の情報産業は、顧客企業(ユーザー)からシステム開発を受注する大手SIerを頂点とした多重下請け構造を形成している。中小IT企業の多くはその最下層に位置しており、厳しい契約条件下で事業活動を行っている。首都圏に多い発注元のユーザーや大手SIerは、下請け業者の技術者にそれらの企業への常駐を求めることが多いことから、北海道のIT企業にとっては、受注競争においてさらに不利な立場となっている。ニアショア(日本語の壁が無いオフショア)先として、人件費の安い海外のIT企業との競争にも晒されている。
    Webアプリケーションが中心となってきた近年の情報システム開発においては、課題解決型のウォーターフォール方式から価値創造型のアジャイル方式に開発手法が移ってきている。アジャイル型システム開発は、1~3カ月といった短納期が求められることから、生産性の向上と高品質なプロダクトにつながるツールや手法が取り入れられ、結果として収益率アップによる経営基盤強化がはかれるようになる。
    開発手法のシフトには、まずアジャイル型システム開発に関する高い技術力と豊富な実績が認められ、企業の信用力が高まることが前提となる。

  • 北海道地域の中小IT企業の体質強化における課題と企業連携の重要性
    アジャイル型システム開発を受注できる信用力を得るためには、現状の技術者の再教育、アジャイル開発に関する豊富な経験と高い技術力を有する技術者の採用、アジャイル案件受注の営業、アジャイル開発実績豊富な企業との連携等、一企業の努力だけではなかなか解決に至らない大きな時間のかかる課題が存在する。しかし、志を共有する企業が連携・協力すれば、開発における資源不足のリスクヘッジが可能になり、発注元からの信用を高め、開発案件受注の増加を図ることができる。IT産業で地域創生を成功させるためには、目的を同じくする企業のコンソーシアムの構築と企業間の助け合いが非常に重要である。

  • 課題解決の中心的存在となる専門学校
    技術者の新規人材育成や再教育は、専門学校の大きな役割である。専門学校は、地域の企業や企業団体の実情をよく理解しており、地域企業が求める教育プログラムの開発や実施、再教育機会を提供することができ、地域企業への人的資源の供給の核となることが可能である。また、人材供給の面から地域のコンソーシアム構築をサポートすることも可能である。行政の地域活性化施策の中核の一員に位置付けられれば、効率的・効果的な技術者教育以外にも、地域の企業のパワーアップとその協力関係の強化に積極的に貢献することができる。

  • 教育プログラムの開発・運用と地域コンソーシアム構築ガイドライン
    これからの専門学校が輩出する人材には、今後中心になるアジャイル型システム開発に適したプログラム言語・プラットフォームおよび高品質・高生産性につながる開発ツールを利用した開発方法を十分に理解し、即戦力として開発作業に従事できる技術力が求められる。今回、専門学校の在学生を対象とした技術教育においては、実稼働をしているシステム事例を取り入れた実践的教育プログラムを開発し、その実施を目指す。現役技術者(ITエンジニア)の再教育は、時間や場所の拘束を伴なわない映像コンテンツとスクーリングとの効果的な組合せによるeラーニングと、スキルアップ教材を使った集合でのワークショップの活用を予定している。
    本事業では、地域創生に向けて、IT系専門学校に求められる北海道地区における課題の解決や発展に向けた将来構想を視野に、当該構想の実現に核として果たすべき専門学校の役割の明確化を進めながら、今後求められるIT人材に必要な技術力の養成に向けたモデルカリキュラムおよび地域コンソーシアム構築のためのガイドラインの開発を行う。

(3)開発する教育カリキュラム・プログラムの概要

ⅰ)名称

アジャイル型システム開発技術者養成プログラム

ⅱ)内容

1)アジャイル型システム開発技術者養成プログラム(専門学校在学生対象)
 平成29年度までに本校で実施した「成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進」事業(地域版学び直し教育プログラム等の開発・実証)において開発した社会人学び直しの教育プログラムをベースに、専門学校在学生用の教育プログラムを開発する。具体的には、
・「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」の教育プログラムの開発
・「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」の演習用教材の開発
・「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の教育プログラムの開発
・「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の演習用教材の開発
を行う。
 開発のポリシーは、専門学校卒業生が地域の中小IT企業に入社後すぐにアジャイル型システム開発のプロジェクトチームに参画可能な技術力を養成することとし、開講の科目構成はRuby言語、アジャイル型システム開発として、Ruby言語の習得、アジャイル型システム開発の実践力の習得を目標とする。
 概要は、開発言語としてRubyの記述およびプログラミング、フレームワークであるRuby on Railsを利用したアジャイル型システム開発の実践(開発プラットフォームとしてGithub、開発手法としてScrum等の実践的な活用を含む)で、単位/時間数は、Ruby言語は半日*半期(1コマ60分*3コマ*15週=45コマ)、アジャイル型システム開発は1日*半期(1コマ60分*6コマ*15週=90コマ)を予定している。

2)アジャイル型システム開発技術者のためのスキルアッププログラム(現役技術者対象)
 アジャイル型システム開発に現時点で従事している現役技術者を対象に、そのスキルのレベルアップのための研修プログラムを開発する。
 開発にあたってのポリシーは、開発プラットフォームや開発手法等に関して受講者が持っている知識や技術を段階的に高めること、チームリーダーやチームメンバーとして果たすべき役割や組織運営のあり方の理解をより深めることを目標とし、ワークショップ等での体験や模擬的実践を通じて技術者として成長を支援する教育プログラムとする。
 科目は「アジャイル型システム開発高度実践力養成」とし、システム開発の高品質・高生産性の実現につながる個人の技術力およびチームの組織力のレベルアップを目指す。
 現役技術者に対する技術力・人間力のステップアップに資する研修会用の教育プログラムとして、1回2時間程度のワークショップを10回程度(合計20時間分)開催できるシラバス、教材、資料等を作成する。

(4)具体的な取組

ⅰ)計画の全体像

【基本方針】
 本事業は、北海道(札幌)の地域創生のために、アジャイル型システム開発技術によるシステム開発力の向上と企業連携を推進することによる産業基盤の強化によって、地域のIT産業の振興を目指している。そのために、
 1)専門学校生を対象としたアジャイル開発に関する技術教育を早期に展開する
 2)現役の技術者に対してアジャイル開発技術の教育を実施する
 3)アジャイル開発技術者のスキルアップに資する研修を実施する
 4)企業が連携してコンソーシアムを構築する
ことを目標とした。そのために、下記の事業を計画し、実行している。
【平成30年度】
 1)教育プログラムの開発
  専門学校において、アジャイル開発技術教育のカリキュラムを展開するために、下記の教育プログラムを開発した。
  ・「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」のコマシラバス
 2)調査
  地域のコンソーシアム構築に資するために、他地域のコンソーシアム実態把握を目的とした調査を行った(4団体へのヒアリング)。
 3)イベント
  地域コンソーシアム構築のための経営者・管理者向けセミナーを開催した。
  ・平成31年2月19日 13:00~17:00実施、26名参加
【令和1年度】
 1)教育プログラム
  専門学校において、アジャイル開発技術教育のカリキュラムを展開するために、平成30年度の続きとして下記の教育プログラムを開発した。
  ・「Ruby on Rails を利用したアジャイル型システム開発」のコマシラバス(60コマ)
 2)教材の開発
  教育プログラム「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」の実施で利用する「たのしいRuby」の副教材を開発した。
  ・Ruby プログラミング教材(たのしい Ruby 副教材_学生用)
  ・Ruby プログラミング教材(たのしい Ruby 副教材_教師用)
  ・Ruby プログラミング演習用データ CD-ROM
教育プログラム「Ruby on Rails を利用したアジャイル型システム開発」の実施で利用する教材を開発した。
  ・Ruby on Rails を利用したアジャイル型システム開発教材
 3)調査
  他地域のコンソーシアムで行なっている事業活動実態把握のための調査を平成30年度に引き続き行った(6団体へのヒアリング)。
 4)実証講座
  開発した教育プログラムおよび教材のレベルや内容の確認のために、一部使って実証講座を実施した。
  ・「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」
  令和1年9月9日(月)から9月13日(金)までの5日間 
  ン冊各日9:00~15:30 参加者7名
  ・「Ruby on Rails を利用したアジャイル型システム開発」
  令和1年12月18日(水)から12月20日(金)までの3日間 
  各日9:00~15:30 参加者7名
 5)イベント
  他地域のコンソーシアム実態把握のための調査結果をもとに、札幌において「地域コンソーシアム構築のための経営者・管理者向けセミナー」を開催した。
  ・令和1年11月19日(火)13:30~17:00実施 18名参加
  ・令和2年12月 6日(金)16:50~19:30実施 21名参加
  現役のIT技術者を対象としたワークショップを、アジャイル札幌と共同で開催した。
  ・令和1年8月24日(土) 13:00~18:00実施 15名参加
  ・令和1年9月6日(金)19:00~22:30実施 18名参加
  ・令和1年12月21日(土) 13:00~17:30 20名参加
  ・令和2年1月16日(木) 19:30~21:00 26名参加

【令和2年度】
次項に記載

ⅱ)今年度の具体的活動

【開発】
1)教育プログラム
 ・「アジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラム」(現役技術者対象)
 開発プラットフォームや開発手法等に関する知識や技術を段階的に高めること、チームリーダーやチームメンバーとして果たすべき役割や組織運営のあり方を現状のおかれている立場で理解を深めることを目標とした、現役技術者対象のスキルアップのための研修プログラムを開発する。
1回2時間程度のワークショップを10回程度(合計20時間分)開催できるシラバス、教材、資料等を作成する。

2)地域コンソーシアム構築ガイドライン
 過去2年間の調査結果をベースに、地域の産業振興につながる企業連携の在り方を、組織つくり・人のつながり・運営方法・行政との関係等、多方面から検討し、ガイドラインにまとめる。

【成果物の検証・普及】
1)実証事業
 ・「アジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラム」を使った学習会や発表会(ワークショップ)を札幌地域で実施(8月から5回)
2)普及事業
 ・「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」の受託校での正規授業実施準備
  委員会メンバーと主幹事校の教員で研究会を開催
 ・「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」の協力校での集中授業の実施
  東京、大阪の協力校で、各校のスケジュールに合わせて、3日から5日間程度で実施
 ・「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の受託校および協力校での集中授業の実施
  東京、大阪の協力校で、各校のスケジュールに合わせて、3日から5日間程度で実施
 ・「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の教育プログラムをベースとした専門学校教員研修の実施
  東京で8月に1日間で実施
3)社会人教育
 ・別事業で開講するアジャイル開発技術者育成eラーニング講座(初級・中級)と(上級)コースを、札幌の地域の事情に合わせた形で紹介する。

【会議】
1)実施委員会
  回数:3回(事業開始時、中間、事業終了時)
  場所:札幌
2)事業実施分科会
  回数:4回(事業開始時、中間2回、事業終了時)
  場所:札幌
3)評価委員会
  回数:2回(事業開始時、事業終了時)
  場所:札幌

【成果報告】
1)成果報告会
  時期:令和3年2月
  場所:東京
2)Webサイト
  開設時期:中間
  運用:適宜情報公開

○事業を推進する上で設置する会議

会議名①実施委員会
目的・役割・事業目的および内容の承認、・事業の進捗管理、・事業結果の確認
・事業会計の監査、・企業連携構築、・成果の普及
検討の具体的内容・事業計画の承認および全体の方向性の確認
・事業実施分科会の活動状況、事業の進捗状況、会計等事務処理の管理・監督
・教育プログラムの開発内容の確認・承認
・実証検証の内容確認・承認
・他事業との連携
・企業、企業団体との連携体制検討と構築
・成果の普及
委員数9 人開催頻度3 回

実施委員会の構成員(委員)

No所属役割等都道府県名
吉田学園情報ビジネス専門学校統括北海道
日本電子専門学校 情報ビジネスライセンス科開発・実証支援東京都
麻生情報ビジネス専門学校実証支援・企業連携支援福岡県
一般社団法人Rubyビジネス推進協議会企業連携支援大阪府
株式会社ユニバーサル・サポート・システムズ開発・実証大阪府
株式会社サンクレエ 開発グループ企業連携北海道
一般社団法人北海道IT推進協会企業連携支援北海道
一般社団法人全国専門学校情報教育協会評価東京都
経済産業省北海道経済産業局 地域経済部助言・協力北海道
会議名②事業実施分科会
目的・役割・開発概要、内容詳細の検討と設計、実証の方法検討と企画
・実施運営、企業連携の実証、次年度の事業実施企画
検討の具体的内容・専門学校在学生用教育プログラムの検討、協議
・専門学校在学生用教育プログラムの開発
・教育プログラムの実施に当たっての課題把握、各種検討事項整理
・教育プログラムの実施の効果測定基準、方法の検討
・社会人技術者再教育の企画、受講者募集、講座運営
・地域・企業コンソーシアム構築の計画作成
・地域コンソーシアム構築の方法や内容に関するガイドラインの作成
委員数11 人開催頻度4 回

実施委員会の構成員(委員)

委員長大阪府開発・実証北海道開発・実証支援愛知県開発・実証支援東京都実証支援・企業連携支援福岡県企業連携構築北海道地域連携東京都開発支援島根県開発支援・企業連携構築支援大阪府開発支援大阪府開発支援・実証支援東京都

No所属役割等都道府県名
株式会社ユニバーサル・サポート・システムズ
吉田学園情報ビジネス専門学校情報系学科
名古屋工学院専門学校/一般社団法人TukurouneMono振興協会
日本電子専門学校 情報ビジネスライセンス科
麻生情報ビジネス専門学校
株式会社サンクレエ取締役 開発グループ
有限会社Aries
一般財団法人Rubyアソシエーション
一般社団法人Rubyビジネス推進協議会
10株式会社アジャイルウェア 代表取締役/一般社団法人Rubyビジネス推進協議会
11株式会社日本教育ネットワークコンソシアム事業開発部
会議名③評価委員会
目的・役割・教育プログラム評価
・実証評価
・企業連携・地域コンソーシアム構築評価
検討の具体的内容・教育プログラム実施の検証/評価
・地域活性化事業の検証/評価
・成果物の評価
・実証事業の評価
委員数3  人開催頻度 2 回

評価委員会の構成員(委員)

No所属役割等都道府県名
一般社団法人全国専門学校情報教育協会教育プログラム評価・企業連携評価東京都
麻生情報ビジネス専門学校教育プログラム評価・企業連携評価福岡県
一般社団法人Rubyビジネス推進協議会企業連携評価・実証評価大阪府

○開発に際して実施する実証講座の概要

実証講座の対象者アジャイル型システム開発に従事している北海道(札幌)地域の技術者
期間(日数・コマ数)1日4時間のワークショップを5回(8月から毎月1回)
実施手法「アジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラム」を使った学習会や発表会をワークショップ形式で実施する。
想定される受講者数各回20名  計100名(延べ人数)
ⅲ)開発する教育カリキュラム・プログラムの検証

○検証方法

●実証講座受講者の評価
実証講座の受講者に、当日のシラバスと習得目標である知識・技術や気づきを提示し、受講後にその理解度・定着度および教材や資料の完成度を、受講者の自己評価および相互評価により確認する。
評価結果を基に、教育プログラム、教材、資料、講師、講座の進め方・時間配分、前提知識等がどの程度影響したかを調べる。

●事業に参画する企業・業界団体等又は第三者である企業・団体等からの評価
評価委員会が、事業に参画する企業・団体等から検証メンバーを選出し、実証講座の内容、教育カリキュラム、教育教材等の内容及び評価手法による受講者の評価結果を基に、学習の成果を取りまとめる。
<評価項目>
 ・教育カリキュラムで想定した教育目標を達成した受講者の割合
 ・教材の内容を理解できた受講者の割合
 ・気づきや振り返りで行動変容のステージが上がったと思われる受講者の割合
 教育カリキュラムの時間数、教育目標、教育手法、評価項目、評価基準、評価手法により数値化する
<評価の体制>
 評価委員会のメンバーおよび事業に参画する企業・団体の委員により構成する。
<評価の方法>
 教育カリキュラムの時間数、教育目標、教育手法、評価項目、評価基準、評価手法による数値を基に検討、協議する。

(5)事業実施に伴うアウトプット(成果物)

【今年度】
1)「アジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラム」(現役技術者対象)
 1回2時間程度のワークショップを10回程度(合計20時間分)開催できるシラバス、教材、資料等
2)地域コンソーシアム構築ガイドライン
 有効な企業連携の構築に資する資料
3)専門学校教員へのアジャイル開発技術の教育プログラムの普及
 ①「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」の協力校での集中授業
 ②「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の受託校および協力校での集中授業
 ③「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の教育プログラムをベースとした専門学校教員研修
 上記3項目の実施で次年度以降のカリキュラム編成への影響を強める。

【平成30年度】
1)他地域のコンソーシアム実態把握のための調査
 他地域のコンソーシアムについて、主体、目的、構築の経緯、連携手法、維持・継続方法、参加機関・役割分担、課題等を調査したもので、地域コンソーシアム構築ガイドライン作成の参考資料となるもの。(4団体)
2)教育カリキュラム
 「Ruby 言語の理解と記述およびプログラミング」のカリキュラム
 半日*半期(1コマ60分*3 コマ/週*15 週=45 コマ)のコマシラバス

【令和1年度】
1)他地域のコンソーシアムで行なっている事業活動実態把握のための調査
 北海道における効果的な企業連携による地域コンソ-シアム構築およびガイドライン作成のための資料収集を目的とした平成30年度に続く調査(6団体)
2)教育カリキュラム
 「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」のカリキュラム
 半日*半期(1コマ60分*3 コマ/週*30 週=60 コマ)のコマシラバス
3)教材
 Rubyプログラミング教材(たのしい Ruby 副教材_学生用)
 Rubyプログラミング教材(たのしい Ruby 副教材_教師用)
 Rubyプログラミング演習用データ CD-ROM
 Ruby on Rails を利用したアジャイル型システム開発用教材

(6)本事業終了後

●令和2年度
 ①「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の受託校における正規授業導入準備
 ②「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の一部を協力校における集中授業の実施
 ③「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の教育プログラムをベースとした専門学校教員研修を実施して全国展開の準備
 ④アジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラムを使った学習会や発表会(ワークショップ)を札幌地域で実証(8月から5回)
 ⑤札幌で地域コンソーシアム構築ガイドラインに沿ったコンソーシアム構築の推進
●令和3年度
 ①「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の受託校における正規授業導入
 ②「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の協力校における正規授業導入準備
 ③「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の教育プログラムをベースとした専門学校教員研修を実施して全国展開の推進(全国専門学校情報教育協会の協力)
 ④各地の地域コンソーシアムにおいてアジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラムを使った学習会や発表会(ワークショップ)の開催推進(地域の専門学校およびコンソーシアムが主導)
 ⑤他地域で地域コンソーシアム構築ガイドラインに沿ったコンソーシアム構築の推進(地域の専門学校が主導)
●令和4年度以降
 ①「Ruby言語の理解と記述およびプログラミング」「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の協力校における正規授業導入
 ②「Ruby on Railsを利用したアジャイル型システム開発」の教育プログラムをベースとした専門学校教員研修を実施して全国展開の推進(全国専門学校情報教育協会の協力)
 ③各地の地域コンソーシアムにおいてアジャイル型システム開発技術者スキルアップ教育プログラムを使った学習会や発表会(ワークショップ)の開催推進(地域の専門学校およびコンソーシアムが主導)